JEFF BECK 2001 EUROPE TOUR REPORT

London, England
2001.07.28

どこよりも早い産地直送ロンドンレポ

今これを書いてるのはロンドン時間午前3時。
終わったのは10時10分でした。
ライブ終わって飯食ってたり、くっちゃべってたらこんな時間 になってしまいましたが、世界一早いロンドンツアレポだったらうれしいです。 日本は今は昼の11時くらいですか? 皆様の会社のお昼休みの軽い息抜きにどうぞ☆

と言うわけで今回はロンドンにある馬鹿でかい公園、ハイドパークが会場でした。
このハイドパーク馬鹿でかいです! いろんな訳からなぜかハイドパークを半周する羽目になりましたが、半周するのに1時間かかりました。 (爆)結構早歩きだったんですが。。。。 これは公園じゃなくてハイドパーク草原と名づけやがれ!と一瞬うらんみました、ハイ。

公園の中では、皆さん裸になって日向ぼっこしたりフリスビーしたりローラースケートしてました。
のどかです。この世の極楽か?とも見れるかもしれません。
会場の中はテントもなし、アリーナにはパイプイスが並べられスタンドもありました。 僕はスタンドだったのでヒマだから人数なんて数えて遊んでみましたが、ざっと1万人くらいは いそうです。アリーナには、5千人くらいいたのかなぁ。 これがトリのスティングの時にはみんな総立ちの、踊りまくり、乱舞状態になるとはこの時点では 想像もつきませんでした。

ベックの時には空いていた客席も、スティングの開始時間となる8時にはみんなそろい始め ほぼ満席となりました。スティングの演奏が始まるといままで、二ティン、ベックの時にはなかった歓声と スタンディングでのみなさまのお出迎え。 これには人気の違いを見せ付けられました。ほんとベック人気ないなぁ、と思いましたが、まぁそれは聞く人が聞けばわか ると言うことで。

でもちょっとむかついたのは、ベックの演奏中であるにもかかわらず話する人って多いんですよね。 これははっきりいって失礼です。ベックにも後ろにいる私にも。 何でわかんないかなぁ、このよさが、とも思いました がまぁこれは個人の趣味の問題ですかね。
日本ではまずない。でもドイツでもロンドンでも多いです。 ベックなんかどうでもいいよ、おれ達はスティングを見に来たんだってな感じでした。

今回の Route of kingsと名づけられた今回のライブは明らかに、チケットにもあるようにスティング+ゲスト でした。だからまぁ彼らの言い分が正しいわけです。 ジェフベックはあくまでもスティングの前座なわけです。
ドイツに比べ曲目も少なくなり、すぐ終わりました。 う〜ん、スティングの人気恐るべしです。みなさん曲とかもしっかり知っていて、みんなで歌ったり していました。
私はニティン、ベックとインタープレイ中心のバンドの後に歌謡曲かよ、と思って、 ほんとに飽きてしまい、席を離れボーと後ろからその乱舞を見ていました。なんか自分はほんとに つまんなかったんですよね。スティング。
自分が直感的に思ったのが、あ〜ギターのないクラプトンだ。と思いました、正直。 ベースもうまいの知ってましたし、ジャズもできる方なのは知ってはいたのですが それでもジャズのインプロヴィゼーションを中心のバンドではないですし、やっぱり”ポップ” でした。やっぱ音楽はアドリブだろっ、いや人生がアドリブさ、と叫びたかったですが まぁこれも個人の趣味の問題ですね。

みなさま勘の良い方はお気づきになったかもしれませんが、ここまでスティング批判をしてきたのも この日のベックの演奏がすこぶる良かったということを強調したいが為でもあります。

この日ベックは、黒のタンクトップ、あの〜ドイツでも着ていたナイロンパンツ?(クリーム色の) それにクロスのネックレスになんとグラサンでの登場です。 それでお決まりwhere were you?を弾き始めました。
今回MDに録音していたのですが、野外と言うことで音、気になりましたが抜群に良かったです。 はぁ〜ここまでいいものなのか?と内心驚きました。透き通ってました。突き抜けてました。しかも それが柔らかいのです。いい音出してました。

自分が、いつもあ〜この日調子いいなぁとか判断するのにこのwhere were you?からearthquake、への この爆発力みたいなものを基準にしています。 それがこの日は背中にビビッーー!って来ました。電気走っちゃいました、あの瞬間。ドイツでも一切起きなかったのに まぁ、見た位置とかも関係するでしょうね。 ドイツではいい意味か悪い意味か逆に”近すぎた”面もあ るかもしれません。
今日は遠かったので音だけを捉えることができました。 ソロものってました。 earthquakeのソロでは、 ペンタトニックを高速での下降から意表をつくタイミングで高音のバャッ!!というアームをはいじいた音、 その瞬間きっちりポーズも決めて「これがロックだ!」と言わんばかりのかっこよさ。 (注;当然この時グラサンしてます。) この時に、あっ、この人、今日イっちゃってる(いい意味で)と再確認しました。

今回ステージの両脇に巨大スクリーンが2つあったんですが、ベックの演奏中ずーとカメラマンが追って それが映し出されてて、あの1999 who else!のBSでの放送に勝るとも劣らない内容でした。あれ、録画してないんですかねぇ。 そのうちテレビでやってくれて、ビデオとかDVDも出たら良いなと思います。
Dirty mind中、足元のワウばかりに切り替わるシーンが多くておもしろかったです。 ベックが踏むタイミングと音との相対関係が。

あっ!そうそう。 今回野外と言うこともあって、聞いてる時に急に思い出したのがあのウッドストックでのジミヘンドリックスの演奏。 なぜかウッドストックが浮かんできました。 あのビデオも確か夕暮れだったような気がしますが、今日も晴天でベックの演奏時にはあのウッドストックを思わせる 夕暮れ。 ベックはあのウッドストックをキャンセルしてしまいましたが、彼もちょっとは心残りあるんじゃないでしょうか? ジミヘンが出て伝説になったあの場所に自分が出ていれば・・・イヤむしろ今タイムスリップして出れるならば もしかしたら、ジミヘンを超えられるかもしれない、そんな風にジェフが思ってないかなぁと勝手に解釈して自己満足 していました。

今回のRoute of kingsおもしろい減少が起きました。 というのは、出演者が大物になっていくほどつまらなくなる、と言うことです。 ということは、そうです。きょうのMVPはニティン君です。(注;採点は私個人のものです) いや〜ニティン良かった〜。 何が良かったって? はっきり言って、わたくしニティンのCDも持っていなければ聞いた事もありません。 知ってるのはジェフベックが「インドのスティーヴィーワンダー」 と呼んだことくらいです。 はぁそれくらいすごいのか、と思いましたが、彼の演奏能力とか作曲能力とかそんなものは今回のライブではわかりませんでした。 でも、彼が良い、すごいというよりも彼のバンドが好きですね、私は。良い味出してます。

最初ニティンが一人でマイクに向かって「あぁ〜あぁ〜あぁ〜、う〜う〜う〜、」とか唸りだした時は あっこの人、今日イっちゃってる(これは悪い意味?)と感じました。でもそれもなんかアラビア音階のような インド系の音階ですこぶる気持ちがよかったです。浄化される、そんな感じでした。 バンドはドラムに、ベース、コンガ?コンゴ?(あの〜アフリカの太鼓みたいな)ヤツのひと、そんでニティン 、最初のほうだけ黒人の中太り女の人とイギリス人か?とにかくヨーロッパの若そうな(20代かも)のシンガーがいました。
曲はドラムがシンプルな8ビートのロックスタイルにコンガ(←もう、間違ってもいいや、コンガ、ね)がテクノビートで からんでくる。これがいたく気持ちがいい。あのコンガの音ほんといいっすよ〜。よく間違えねぇな、とか、打ち込みにした方が いいんじゃないの?手、痛いでしょう とかいろいろ思いましたが、毎日練習してるんでしょうね。リズム乱れません。さすが。 それで圧巻は、曲も終盤になってきて、そのドラム、コンガにイギリス人(これも、もう決め付け)ボーカルとニティンが 64ビートのボーカルアドリブで、ソロのし合いをします。 これが圧巻でした。はっきり言って何言ってるかわかりません、速すぎて。英語じゃないし、アフリカ語か?とも思いましたが 何だ?アフリカ語って、とも思いますし。とにかく声も楽器のうちというボーカルの真髄をここで見せているわけです。 かつこの二人、イングウェイを声で耳コピしたんじゃないか?と疑うほどギターの速弾きとそっくりなフレーズ出しました。
あと、このイギリス人のボーカルは声とマイク使って自分でビート作れます。よくストリートパフォーマンスでいませんか? そうゆう人。それでデジタルビートに似た音を作って一人でデジタル音のスライドや爆音も入れてました。爆音もできるのかよとも思いました。 いや〜カッコよかったです。
というわけで、もう寝かしてください(爆)
文中、失礼な言葉があったかもしれませんが大目に見てやってください。お願い☆

by タバコ


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